2012-02-21から1日間の記事一覧

苦役列車  西村賢太

作中、「頭の悪い文芸評論家や編輯者みてえな 生っ齧りのごたく」という言葉があるが、これだけでも西村賢太の腕力は信頼すべきだろう。 いきなり、「嚢時」(のうじ)とカマしたのに始まり、なかなか味な語彙を開陳する。「閑所」(かんじょ)、「慊い」(あきた…