2012-04-03から1日間の記事一覧

和紙  東野邊薫

あまり世間に知られぬ職業の内実を伝える小説というものは概ね高く評価される。ものめずらしさということではないが、ここにも人生あり、という偏在性が感銘を呼ぶのだ。漉槽、漉簀、簀框、などというテクニカルターム、製紙の実際など、一定の経験か取材な…