2012-08-27から1日間の記事一覧

徳山道助の帰郷  柏原兵三

現実とぴったり何の過不足もなく重なり合っているような言葉で書かれた小説。不足するところがないのはいいが、余るものもないというのは物足りない。無名の人に焦点を当てるものとして鴎外の史伝の系列に繋がるものか。三島由紀夫は「鴎外まがいの文体」と…