2012-10-22から1日間の記事一覧

れくいえむ  郷静子

この小説のもっとも良質な部分は、二人の少女が心を通いあわす往復書簡の部分にある。そこから互いの存在の孤絶に至るところだけ、もう少し短く凝縮して表現した方が良かった。この小説が長い(280枚)のは、国外の「戦死者」と国内の「非国民」とを生んだ天皇…